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第九回:「イス」は体を表す 展

2日前は投稿忘れてました!反省!そんなわけで第九回です。今回は2年前の授業課題の作品「『イス』は体を表す 展」について話します。

 

まず課題として与えられた条件が「5種類のイスの展示会」、「展示空間が 奥行き16m×幅7m×高さ7mに収まること」の2つです。ここで改めて、イスとは何でしょうか?歩道の石段や切り株なども、プロダクトではなくとも、そこに人が座ればイスと呼ぶことができるのではないでしょうか。

このことから「イスは人が座って初めて『イス』たりうる」と考えて、展示会のコンセプトを「イスを通して人を見る」ということにしました。つまり、来場者にはイスを見せることでそこに座る人間を想起させたいという意味です。このコンセプトのもと、天童木工さんのHPhttps://www.tendo-mokko.co.jp/から以下の5つのオフィスチェアを選定しました。

 

これはオフィスチェアという同一のテーマで統一することで展示空間に一貫性を持たせ、背景の人間に意識を向かせるという意図があります。その中でも天童木工さんのオフィスチェアを選んだのは、個人的にここのオフィスチェアが一番美しいと感じたからですね。

 

これからできた作品模型がこちらです。

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見てのように、この作品では展示空間を前半と後半の2つに分けています。

前半はエントランス、ワークスペース、役員会議室、社長室の4段階に分けて、オフィススペースとして綺麗に見せます。その身分が上がるほどにイスは高価なものになり、また物理的な高さも上がっていきます。上る来場者の視点では基本的に次の段はギリギリ見えないため、見ていくにつれて空間が豪華になっていきます。この前半で来場者に「あ~、イスは体を表すっていうのはそういうことね~」と思わせたいという意図があります。

 

後半では打って変わって、ドアを開けるとそこは古代文明の洞窟スペースになります。しかし展示されているイスは前半と同じものです。わけがわからないかもしれませんがこれには、空間のギャップに驚いてもらうこと以外にも、2つの狙いがあります。

一つは来場者に身分格差を見せたいという意図です。今も昔も偉い人は高いところにいて高価なイスに座っている、という構図は変わっていない。それをこの前半との対比で強調します。

もう一つはイス自体の美しさを見せたいという狙いです。前半のオフィススペースではオフィスチェアはどうしてもその環境に紛れてしまいます。しかし後半の洞窟スペースに配置することでオフィスチェアが良くも悪くも環境から浮き、来場者の目がイス本体に向くと考えました。これによりイスの展示会が完成します。

 

説明は以上です。以下振り返り感想です。視点の切り口は面白いですね~。与えられた空間をなるべく活かそうとしているのも感じられます。ただそれならプロダクトの選定はもう少し根拠をきちんと考えるべきだったかもしれません。あと僕ならもうちょっとちゃんと模型を作りこめるはずです(壁の高さが違うところとか)。来場者や展示会の場所の設定とかもありません。これは確か1か月の課題だったから時間はシビアだった気がしますが...。

 

そんな感じで今回はここまでです。忙しくても2日に1回は一言くらい投稿せねば...。そろそろ眠いので寝ます。次回は趣味回にする予定です~。では、おやすみなさ~い。

 

2020/07/01